旧街道を歩こうと思ったときに、まず用意しないといけないのが、街道ルートの地図。
紙の地図も良いですが、個人的にはGoogle Mapに街道ルートを表示させるのがおすすめ、と別の記事で書きました。

この記事では、Google Mapに街道ルートを表示させる、具体的なやり方を説明していきます。
使うのは、Google Mapの「マイマップ」という機能。
- 自分で街道ルートの地図を作成して、それを表示させる
- 他の人が作成した街道ルートの地図を表示させる
という2通りのやり方があるので、それぞれ紹介していきます。
なお、マイマップを使うためにはGoogleアカウントが必須&パソコンが必要なので、そこだけご注意ください。
Google Mapのマイマップ機能とは
まずざっくり、マイマップがどんな機能で、どんな風に街道ルートが表示されるのかを説明します。
マイマップとは、Google Map上に線を引いたりピンを立てたりして、オリジナルの地図を作成できる機能です。
例えば、私が作成した日光街道の地図はこんな感じ。↓
こんな形で、カスタマイズした地図をいくつでも作成することができます。
(他の人が作成したマイマップのデータを、自分のマイマップに取り込むこともできます!)
この地図を自分のGoogle Map上に表示させることで、現在地と街道ルートが同時に見れるようになります。

Google Mapに表示させるマイマップは切り替えができるので、
東海道を歩いているときは、東海道ルートを表示。次に中山道を歩くときは、中山道ルートに表示を切り替え
という感じで使い分けができます。
もちろん、街道を歩くとき以外は、マイマップを表示させないことも可能ですよ。
マイマップを作成する
自分で街道ルートを作成する場合も、他の人が作成したデータを活用する場合も、途中までは同じ手順です。
※マイマップの作成はパソコンからしかできないので、ご注意ください!
1)マイマップを新しく作る
まずは、パソコンでGoogle Mapを開きます。
(このとき、Googleアカウントにはログインした状態にしておいてください。)
左側にある「保存済み」ボタンを押します。

「マイマップ」のタブを押して、「マイマップを開きます」を押します。

マイマップの画面が開きました。

初めてマイマップを使う場合は何も表示されませんが、この画面に、作成したマイマップが一覧で並びます。
※頻繁にマイマップを使う人は、この画面をブックマークしておくのがおすすめです
右下の赤いボタンを押すと、マイマップの新規作成ができます。
開いた先の画面はこのようになります。

地図の名前は、デフォルトだと「無題の地図」となっているので、好きなタイトルに変えておきましょう。
2)レイヤを理解する
この先に進む前に、マイマップ機能で少しわかりにくい、レイヤについて説明しておきます。
先ほど開いた画面に「レイヤ」というものが出てきたと思うのですが、

これは、一般的にいうカテゴリのようなものです。
マイマップは、地図上に線を引いたりピンを立てたりできるのですが、その要素をグループ化したものがレイヤです。
ここで理解してもらいたいのが、なぜレイヤを使うのかということ。
もちろん、要素をグループ化したほうがわかりやすい、というのもあるのですが、それよりも大きいのが
レイヤ単位で、Google Map上で表示・非表示ができる
ということです。
例えば、これは私が使っているマップで、東海道と箱根駅伝という2つのレイヤを設けています。
東海道のレイヤのみを表示させている場合がこちら↓

これに、箱根駅伝のレイヤも表示させると、こうなります↓

同じマイマップ内で、簡単に複数のルートの表示・非表示を切り替えることができます。
これがどんな風に使えるかというと、
- 東海道を歩いてるときに、箱根駅伝のコースも知りたい→両方表示
- ちょっと地図がごちゃごちゃしてわかりにくいので、一旦東海道のみにしたい→箱根駅伝は非表示
という感じで、状況に応じて、表示するルートの切り替えが簡単にできるのです。
レイヤの機能は他にもあるのですが、街道歩きで特に使えるのがこの機能なので、まずは覚えておいてください。
この次は、他の人が作成した街道ルートを取り込む方法を説明します。
(自分で街道ルートを作成する方法が先に知りたい人は、こちらに飛んでください)
3-1)他の人が作成したデータを取り込む
ネット上には、色んなサイトやブログで、街道ルートを作成したマイマップが公開されています。
そのデータを取り込むことで、他の人がすでに作成してくれた街道ルートを、自分のマイマップに表示させることができます。
なお、注意点として
データを使用して良いのは、「ダウンロードOK」等、制作者が他者の利用許可を明記しているマイマップのみです。
(ネット上に公開されているマイマップを勝手に使用するのは、著作権的にグレーです)
このサイトに掲載しているマイマップは、全てダウンロードOKなので、ぜひ活用してください。
やり方は、まずダウンロードしたいマイマップを開きます。
下の画像のように、サイト上に地図が埋め込まれている場合は、右上の拡大ボタンを押します。

開いたら、左のサイドバーの右上の三点ボタンを押して、

「KMLをダウンロード」を押します。 ※Google MapのデータはKMLという形式のファイルです

すると、このような画面が出てきます。
チェックは何も入れずに、そのままOKボタンを押して大丈夫です。
※デフォルトは「地図全体」が選択されていますが、▽ボタンを押して、特定のレイヤのみを出力させることもできます

ダウンロードしたら、今度は先ほど作成した自分のマイマップに戻ります。
そして、レイヤ名の右の三点ボタンを押して、「インポート」を押します。

インポートを押すと、ファイルを選択する画面が出てくるので、先ほどダウンロードしたKMLファイルをアップロードします。
このタイミングでエラーになることがあるのですが、その場合は一度、
右上のgoogleアカウントアイコンの左にあるボタンを押して、スプレッドシートを開く
という動作を行うと、正常にアップロードされます(謎な現象ですが…)
アップロードしたら、データが自分のマップに反映されていると思います。

このままでOKな場合は、このマイマップをスマホのGoogle Mapに反映させましょう。
このデータに少し手を加えたい、という場合は、次の項目で地図のカスタマイズの方法も確認してください。
3-2)自分で街道ルートを作成する
マイマップには色々な機能がありますが、街道ルートを作成するのに必要な
- 線を引く(ルートを描く)
- スポットにピンを立てる
この2つのやり方を、この記事では説明します。
地図上に線を引く
まずは、地図上に線を引いて見ましょう。
新しく作成したマイマップを開き、上部にある、丸と線のアイコンのボタンを押します。(マウスをのせると「ラインを描画」と出てきます)
次に、「ラインやシェイプを追加」を押します。

すると、マウスが+マークになるので、地図上の好きな場所をクリックしてください。
そこが、線のスタート地点になります。
線は直線しか描けないので、ルートを折れ曲げたい部分ではワンクリック、ルート終了地点でダブルクリックをします。
線を引いている途中で、マウスを画面の端にもっていくと、地図の画面を動かすこともできます。
線を引き終えたら、作成した線に名前をつけましょう。

私は、街道の宿場⇔宿場ごとに線を引いているので、そのルートの名前をつけています。
線は、ルート名の横のバケツアイコンから、色や太さを変えることができます。

ちなみに、線は一度作成した後でも、ルートを修正したり、伸ばすことができます。
線上にあるポイント(ワンクリックでおいたやつ)をクリックすると、そのポイントの場所をずらすことができます。

線の一番端のポイントを右クリックすると「ラインを延長」という項目があり、それを押せば、さらに線を伸ばすことができます。

一発できれいに線を引くのは難しいので(特に長いルートの場合)、修正機能を上手く使いながら、ルートを描きましょう。
スポットにピンを立てる
次に、目立たせたいスポットにピンを立てましょう。
例えば、「日本橋」というスポットを追加したいとします。
まず、直接地図上のスポットをクリックするか、検索をして、スポットを選択します。

選択されたスポットには「地図に追加」という項目があるので、それを押します。

すると、スポットが登録されます。

デフォルトではスポット名がそのまま登録されたいですが、変えたい場合は、名前を変更しましょう。
ちなみに、スポットも線と同じく、色やアイコンのデザインなど、見た目を自由にカスタムすることができます。
デザインを変えると、だいぶ目立つようになります。

要素をレイヤにまとめる
線を引いたり、ピンを立てたら、それらをレイヤにまとめましょう。
すでに説明したように、レイヤ単位で表示・非表示ができるので、コースごとなど、大きめのくくりでまとめるのがおすすめです。
※そもそもレイヤは1つのマイマップに10個までしか作成できないので、細かいグループ分けは非推奨です
ちなみにレイヤには、一括で要素内の全デザインを管理する、という機能もあります。
やり方は、レイヤ名の下の「個別スタイル」を選択します。

「個別スタイル」のボタンを押します。

開いた先の画面で「均一スタイル」を選択すると、このような画面になります。
全ての要素が、同じデザイン(この場合は青色)になっています。

デフォルトデザインのままでOKの場合は、わざわざ均一スタイルにする必要がないのですが、
「全スポットを赤の☆マークにしたい!」というような場合には、一括でデザイン変更ができるので便利な機能です。
4)マイマップをスマホのGoogle Mapに表示させる
ここまでで、街道ルートが表示されたマイマップの準備ができました。
最後に、作成したマイマップを、スマホのGoogle Mapに表示させてみましょう。
手順は以下の通りです。画像を参考にしてください。
- Google Mapのアプリを開いたら、下の「保存済み」タブをクリック
- 右下の「マイマップ」をクリック
- マイマップの一覧から、Google Mapに表示させたいマップを選択

これで、Google Mapにマイマップの内容が表示されるようになります。
作業はこれでおしまいです。
ちなみに、マイマップの特定のレイヤを表示・非表示にしたいと言う場合は、一旦上記の手順でマイマップを選択し直します。
すると、画面下部にマイマップの説明が出てくるので、「地図の凡例を表示」をクリックします。
マイマップのレイヤが一覧で表示されるので、チェックを入れる/外します。

そうすれば、選択したレイヤだけが、Google Map上に表示されるようになります。
まとめ
この記事では、Google Mapに、マイマップで作成した街道ルートを表示させる方法を説明しました。
自分で街道ルートを作成するのはけっこう大変&時間もかかるので、他の人が作成したデータ(使ってOKなもの)が見つかれば、そちらを使うのがおすすめです。
私が自分用に作成したマップは、随時このサイトにあげていくので、ぜひご活用ください。