【東海道歩いてみた】その7 藤沢~平塚

目次

どんなルートか

  • ルート :藤沢宿・蒔田本陣跡~平塚宿・本陣跡
  • 距離  :14.2km
  • 所要時間:3時間20分

藤沢宿を出てしばらくは、いわゆる普通の県道沿いを歩きます。

3kmの辻堂からは国道1号に合流。

4kmから7kmの茅ヶ崎までは、道の両側に松並木があり、旧東海道らしい風景が楽しめます。

茅ヶ崎を超えさらに国道を進むと、 11.5kmでは相模川にかかる馬入橋を渡ります。

川を超えると、平塚市内、そして平塚宿に到着です。

歩いてみた体験記

2024/10/27、藤沢宿を通過して、平塚宿を目指します。以下の記事からの続きです。

スタート・藤沢宿

空模様がとても怪しいですが、、落ち着いた雰囲気の通りを歩いていきます。

何やら古めかしい建物が出てきました。

江戸時代に紙・茶問屋を営んでいた、桔梗屋というお店の店蔵が、昔のままの姿で残っているそうです。

国登録有形文化財で、普段は非公開ですが、この日は中で何かイベントをやっていました。

さらに歩くと、義経伝説にゆかりのある場所が出てきました。

この辺りに流れ着いた源義経の首を、住民がこの地の井戸で洗い清めたそうです。

一般人が、流れてきた首を見て義経だって分かるものなんでしょうか。不思議です。

気がつかなかったのですが、井戸も別の場所にちゃんとあるようです

そんなこんなで歩いているうちに、藤沢宿の上方見附跡につきました。

遊行寺前の江戸見附跡からここまで、宿場の長さは1.3kmくらいですかね。

さて、先に進んでいますが、実はちょっとずつ雨が降ってきました。

今日は辻堂駅まで、と思ってたのですが、ギリギリ天気が持ちませんでした。

コース沿いから辻堂駅まで、15分くらいかかるんですよね、、。

雨に降られながら、急いで離脱です。本日はここまで!

辻堂

2024/11/3、再び辻堂駅にやってまいりました。前回とは打って変わって、雲一つない晴天。

絶好のウォーキング日和です。

が、辻堂駅前には巨大なショッピングモールがありまして、先にそこでショッピングしてきちゃいました(笑)

今日は買い物もしたいし、でも歩きたいし、と悩んだ結果、両方決行です。

戦利品を片手に、歩いていきます!

松並木

さて、少し歩くと、道の両側に松並木が出てきました。

これぞ、かつての東海道の風景!

保土ヶ谷宿の辺りで、失われた松並木を再現した小道がありましたが(↓これ)、ちゃんとした立派な松並木が出てきたのはここが初めてです。

保土ヶ谷宿の松並木
保土ヶ谷宿の上方見附付近に再現された松並木

かつての東海道は、道中のいたるところに松並木があったそうです。

大森・蒲田・保土ヶ谷あたりの松並木は失われてしまいましたが、この辺りはまだ残っているのですね。

所々で並木が途絶える場所もありますが、辻堂~茅ヶ崎まで、立派な松が道沿いに見られます。

背が高くて上部に緑が集まってると、ヤシの木っぽくてちょっと南国感があります

道端にちょこちょこ松ぼっくりが落ちています。

松には松ぼっくりがつくんだな、という当たり前のことに気がつきます。

松ぼっくりはクリスマスのイメージが強すぎて、和のイメージの松と結びついてませんでした。

先に進んで、茅ヶ崎のエリアに入ってきました。

建物の隙間から、すこーしだけ山が見えます。山が見えるとちょっと嬉しいです。

茅ヶ崎

茅ヶ崎の駅前あたりに来ました。

道の名前が一里塚通りだったので、どこかに一里塚があるのかな?とキョロキョロ。

散々見回したあと、自分の真横にあるのが一里塚だと気が付きました…苦笑

ここまでで、藤沢宿からは1時間45分くらいです。

茅ヶ崎駅近くのカフェで休憩します。(ここ

歩き疲れて立ち寄るカフェの珈琲が、一番美味しいですね。しっかり休めたところで、再出発です。

さて、写真を見てもらえばわかりますが今の時間、西日が直撃です。

ピカー

今までは東京から神奈川に南下するルートでしたが、ここからはひたすら西へ。

つまり、夕方の時間帯はいつもこんな感じになるんですね。これかなりキツいです。

これからは朝一で歩き始めたほうが良さそうです。

しばらく歩くと、橋に差し掛かりました。

橋と、鳥居と、遠くに見える山。こういう景色良いですね。

この鳥居、先がずーっと松並木になっていてすごく素敵でした。

ちょっと立ち寄りたかったですが、本宮はまだ少し先のようだったので断念。

先に進むと、橋と、横に何かの史跡が出てきました。

眩しすぎて案内板を探す気力もなかったので、とりあえず写真だけ撮って先へ。

後から調べたところ、源頼朝の重臣・稲毛重成が相模川に架けた橋の、橋脚部分がこの辺りから出土したとのこと。

〇橋脚(きょうきゃく)とは
橋を支える足の部分のこと

ちなみに、相模川自体はここから15分くらい歩いた先に出てきました。

つまり、鎌倉時代は今よりももっと東に相模川が流れていた可能性があるそうです。

地震や氾濫によって流路が変わったのでは、ということですが、地形ってすごいですね。

相模川

さて、その相模川がいよいよ出てきました。橋の名前は馬入橋(ばにゅうばし)。

鎌倉時代に、橋の落成式に招かれた源頼朝の馬が突然暴れ出して川に入り、頼朝が馬から落ちたことが、由来だそうです。

(ちなみに、頼朝はこの時の落馬が原因で死んだという説もあります)

この川、歩いていてとても気持ち良いです。

向かって右側は、遠くに山並み。川ではジェットスキーをしている人の姿がありました。

左側は、手前にJR東海道本線の線路が見えます。

写真には写っていませんが、奥には国道134号線が見えます。トラスコ湘南大橋、と呼ばれる橋です。

道路好き・鉄道好きには楽しい光景です。

橋を渡り切るには10-15分ほどかかります。

多摩川・六郷橋に似ていますが、川幅はこちらのほうがはるかに広いですね。

あちらのほうが都会的な爽やかな雰囲気でしたが、私は山も見えるこっちの景色の方が好きです。

せっかくの気持ち良い景色なのに、西日がきつすぎるのがとにかく悔やまれますね

橋を渡り切って、平塚市街に入っていきます。

平塚

15分ほど歩くと、平塚駅前の辺りに着きました。藤沢宿からここまで、3時間くらいでした。

でも、そういえばまだ、平塚宿の史跡や案内板を何も見ていません…。

どうも調べると、平塚宿の江戸見附は、平塚駅前を超えた少し先にあるようです。

宿場の名前を冠した駅が、旧宿場エリアの内側にないケースは今までほぼなかった気がします。

つまり、ここはまだゴールではないということなんですが、本日はここまで。

日も沈みかけてるので、平塚駅でいったん帰宅します。

2024/11/4、平塚駅に戻ってきました。

管理人は東京都の北のほうに住んでいるので、そろそろスタート地点が家から遠くて大変です。

最初は気軽に近所をウォーキングのつもりで始めましたが、そろそろ旅っぽさが強くなってきてます。

さて、駅前を出てしばらくは、商店街の中を通ります。

ゴール・平塚宿

商店街を抜けると、道の反対側に、江戸見附跡らしきものが見えます。

私は史跡の場所を調べていないので、その分周りの景色には目をこらしているのです。

道を渡ると、案内板もありました。

どうも、平塚宿は宿場の規模としてはかなり小さかったようです。

旅人が泊まるのは保土ヶ谷・戸塚や小田原で、平塚宿は休憩場所としての利用が多かったそうです。

進行方向は、真正面に山が見えます。良い景色です。ワクワクします。

平塚宿の江戸見附跡

ご機嫌で歩いていたら道を間違えました。

旧東海道は、大通りから突然、横の脇道にそれたりします。油断していると、横道に入るのを忘れてしまいます。

こっちの道が正解でした

少し歩いたら、もう上方見附が出てきました。

測ったところ、江戸見附跡から1kmくらいはありましたが、感覚的にはもっと短い気がしました。

保土ヶ谷や戸塚は、「え、もう?」と思うくらい手前に江戸見附跡があって、忘れたころに上方見附跡が出てきた記憶があります。

それに比べると、平塚宿は規模は小さめだなと感じます。

そういえば、広重の東海道五十三次はどんな絵でしょうか。

と思って見てみると、何とも殺風景。もはや宿場自体が絵の中に登場しません。

歌川広重「東海道五十三次の内 平塚 縄手道」

このシリーズ、宿場町の風景を描いたものだと思ってたのですが、こういうのもありなんですね(笑)

あぜ道が絵のテーマになるくらいですから、やっぱり大した宿場じゃなかったのかなと思ってしまいます。

さて、藤沢からスタートして3日もかかりましたが、ようやく平塚宿にゴールしました。

この記事はここまで。次は大磯宿を目指します。

感想とまとめ

日本橋からここまでの7区間で、一番長いコースでした。

日をまたいでしまうと、コースの記憶が断片的になるため、江戸の旅人感を存分に味わえないことが分かりました。

今後はなるべく、宿場での離脱を目指すようにしたいです。

松並木あり、相模川ありと、見どころのある風景の多いコースです。

日本橋を出発して、初めて綺麗に山が風景として見えたこともあり、景色を楽しめました

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