みんなは、映画やアニメを選ぶとき・観はじめるとき、どんな感覚だろうか。
ワクワク・楽しみ。だいたいこんな感じだろう。
私の場合は、
ただただ、しんどい。
- 一番大丈夫そうな(というフワフワした基準で)映画を選ぼうとするので、映画が選べない
- 映画を観はじめると、すぐにやめたくなる
こういうことを乗り越えないといけない。
映画を観始めてしばらくしたら、大丈夫になってくる。
でも、そこに辿り着くまでがとにかく大変なんだ。という話をしたい。
映画を選ぶ
大丈夫そうな映画を探す
映画を観始めるときに私がまず考えるのは、
どの映画が一番大丈夫か。安心できるか。
ということだ。
大丈夫、というのはどういうことか。
私もよくわからない。
分からないんかいw
とにかく、感覚的に「どれだったら大丈夫だろう」というのをずっと探している。
でも、何が大丈夫なのか分からないので、
どんな映画を探しているのか、自分でもわからない。
なので、映画を観始めるまでがめちゃくちゃ苦労する。
ご飯を食べてるあいだ、何か観よう。
と思って、「大丈夫な」映画をずっと探してる間に、ご飯を食べ終わってた。
なんてことはしょっちゅうある。
どうせ映画を選べないから、観ようとするだけ無駄だな、と思って、映画を観るのをあきらめてた時期もある。
大丈夫そうな映画って何だ
たぶんだけど、これは
新しい、自分の知らないものが苦手・不安
という私の特性が影響してるんじゃないかと思ってる。
初めて行くカフェで、「どの席が一番大丈夫そうか。安心か」というのを探しているときの感覚に近い気がする。
一度観たことのある映画は、「大丈夫」って感覚があるから、多分これっぽい
つまり、初めて観る映画に関しては、
全部が大丈夫じゃない映画
という結論になる。
私は頑張って「大丈夫な」映画を探してるけど、そんなものは存在しない、ということだ(;_;)
カフェの場合は、すぐに席を選ばなきゃいけないので、
えいや!
でしかたなく席を決める。
でも、映画を選ぶのはどれだけでも時間をかけられるので、
ずーーーーっと時間をかけて、見つからないモノを探し続けている。
冷静に自分を振り返ると、こういうことな気がする。
映画を観始める
映画の世界に馴染めない
こんな感じで、そもそも映画を観始めるとことまでたどり着かないことも、よくある。
でも、もう仕方なくフィーリングで、一番ましな感じの映画を選ぶこともある。
じゃないと、私は一生新しい映画を観ることができない。ってことは分かってる…
しかし、ここからがまた大変なのだ。
私は映画を観始めたとしても、
すぐに観るのをやめちゃう。
なんていうか、映画の世界に馴染めないのだ。
映画が始まると、画面の中で、知らない世界・作り物の世界が突然はじまる。
そこに馴染めない。
知らない世界の作りもののストーリーが突然進んでいくことに、違和感というか、ムズムズする。
映画が始まる
↓
(開始1分以内に)あ、いやいいわ
↓
観るのをやめる
こんなことはしょっちゅうある。
ただ、だいたい映画が10分くらいたつと、映画の世界に馴染んでくる。
違和感を感じずに、普通に観れるようになる。
いわゆる、映画に没頭する、という状態に入れる
なので、
開始10分を我慢して観続けられるかが、勝負なのだ。
私にとっては、映画館で映画を観るメリットはここだ。
無理やりにでも、自分に開始10分を我慢させて、最後まで映画を観ることができる。
馴染んでもそれはそれで大変
ちなみに、作品の世界に馴染むと、それはそれで今度はまた面倒なことになる。
馴染みすぎてしまうのだ。
映画の場合は、基本的に一本で完結するから、そんなに問題はない。
問題があるのは、アニメとか、作品が連続してずーっと続くようなものだ。
その作品を観ているあいだ、ストーリーが続いている限り、
観ていないあいだも、ずっと頭の中がその作品の世界観になる。
普段生活しているあいだ、ずーーーーっとその作品のことが頭から離れない。
その作品の世界観から、出てこれなくなる。
そして、恐ろしいスピードでその作品を消費していく。とれる時間の全部を、そこにつぎ込む。
なので、自分の現実世界のほうの生活がストップする。そっちに手が回らなくなる。
最初は楽しくて観ているけど、途中からもはや苦痛になってくる。
だんだん、「早くこのアニメを観終えて、この状況から抜け出したい」という焦りの気持ちになってくる。
ナルトのときは、毎日1エピソード(30分×12話)見続けて、後半を完走した。
最後は本当に苦痛で、
もうまたこれを繰り返したくない、
という思いだけで、無理やり最後まで観続けた。
ナルトは最高の作品なので、もっと楽しく観たかった…
まとめ:どっちにしても苦しい
結局のところ、
・映画・アニメに慣れるまで
→大丈夫な感じがしなくて、キツい。世界に馴染めなくて、ムズムズしてキツい。
・映画・アニメに慣れたら
→ハマりすぎて、他のものが全て手につかなくなる。日常生活に支障が出すぎて苦しい。
という感じで、どっちにしてもキツい。
映画やアニメと、丁度良い距離感・バランスが全く取れない。
警戒心100%か、距離感0か
極端に言えば、そんな感じだ。
なので、アニメに関しては、最近はもうほとんど観ない。
観たら絶対にハマるだろうな、と思う映画はいくつかあるけど、日常生活の全てを犠牲にしたくない。
この状態のときは、摂食障害もひどくなるので、さらにキツい…
初めて観る映画への対策
映画に関しては、最近少し、観始めるのが楽になる方法を発見した。
そもそも私は長いこと、
そもそも映画って何が良いんだ?
というのが良く分からなかった。
観始めるまでがしんどいし、ストーリーや内容も、キツいなと感じることが多い(これは別の話)。
ただよく、
映画は最高の人生体験だ!映画を観ない人間は損してる!
と言われる。
何がそんなに素晴らしいのか、知りたかった。理解できるようになりたかった。
なので、めちゃくちゃたくさん、映画の名作を観た。
それぞれの監督や撮影技法、スタッフや俳優についても色々と調べた。
またやってることが極端…
そして一つ、わかったことがある。
監督ごとに、大体その人の取る映画の手触り、というか質感がある。
ストーリーは全く違っても、根本的に持っている作品の感覚が、似てる。
なので、いくつか同じ監督の映画を観て、その監督の感覚を掴んだら、
次に同じ監督の映画を観るときは、少しだけ「知ってる、大丈夫な映画」になる。
そもそも、
- その作品を作っているのは(監督・スタッフ・俳優)はどんな人たちなのか
- その作品は、映画史の中でどういう立ち位置なのか
- どんな時代背景で撮られた作品なのか
このあたりを事前に知ってから映画を観ると、
なんとくなくその映画が、自分にとって知ってるものになる。
これがものすごく大きい感じがする。
これは、「ストーリーを事前に知ってる」というのとは全く別の話だ。
私にとって「知ってる」というのは、「映画の手触りや感覚を知ってる」ということ。
なので、事前にあらすじを知っていても、「大丈夫な映画」にはならない。
もちろん、「少し大丈夫な映画」というくらいなので、完全に克服してはいない。
つい最近も、映画を観始めた直後にやめる、というのを3回くらい繰り返して、ようやく映画を最後まで観れた。
でも、私の中で、感覚や手触りを知ってる監督が増えたら、
少しだけ大丈夫そうな映画
というのもどんどん増やせそうだ。
世の中のすべてが大丈夫じゃない映画、
からの進歩は大きい。
あと純粋に、色んな監督の手触りや感覚を知るのがすごく楽しい。ようやく初めて、映画は面白いと思うようになった。
おわりに
別に、そんなに無理して映画とかアニメを観る必要ないじゃん。
と思う人もいると思う。
私も、一時期はそう思ってた。
ただ、私のこの特性だと、映画に限らず
人生何かやるのが、だいたい全部キツい(+_+)
なので、本当に無理そうなもの以外は、少しづつでも、仲良くなりたいと思ってる。
映画は特に、人間社会の中でも大きいジャンルだし、あきらめるのはまだ早いかなと。