私の脳は、暑いということをスルーしがちだ。
普通は、
暑い→暑いから水を飲もう。クーラーをつけよう。
となると思う。
私の場合は、
暑い→暑い!\(◎o◎)/
で終わる。
暑いから何かしよう、という発想が生まれない。脳まで、暑いという意識が届かない。
たぶんこれは、感覚鈍麻という特性に入ると思う。
この記事では、私のこの特性についての体験談を書いた。
暑いことに気づかないってどういうこと?
と思ってる人はぜひ読んでほしい。
感覚鈍麻とは
感覚鈍麻について
世の中には、感覚に偏りがある人間がいる。
大きく分けると、感覚が敏感なタイプ・感覚が鈍いタイプ、の2種類に分かれる。
このうち、感覚が鈍いタイプのことを感覚鈍麻と呼ぶ。
ちなみに、感覚が敏感なタイプは感覚過敏と呼ぶよ
感覚鈍麻は、感覚過敏と比べるとまだ一般的な認知度が低い。
これはおそらく、感覚鈍麻のほうが、自覚している(=問題を抱えていると思っている)人が少ないからだと思う。
例えば、日常生活の中で眩しいと感じることが多ければ、自分は眩しさに敏感かも、と気づきやすい。
でも、痛みの感覚が鈍い、みたいなケースは、「自分が感じていない」ことに気づかないといけない。
これは、よっぽどのきっかけがないと気づくのが難しい。
なので、
本当は感覚鈍麻の傾向があるけど、自分では気がついていない
という人のほうが多いと思う。
症状
感覚鈍麻の人に見られる症状として、以下のようなものがある。
・聴覚
→音に対する反応が鈍い
・触覚
→暑いか寒いかの判断が難しい
・嗅覚・味覚
→においや味がわからない
・体の動きの感覚
→机や棚によく身体をぶつける
→感覚を求めて体を動かしてしまう
参考:LITALICOジュニア
発達障害の特性の一つとして知られているけど、
発達障害でなくても、感覚鈍麻の傾向がある人はいる。
感覚鈍麻=発達障害、ではないので注意!
私の感覚鈍麻の症状
私が(今のところ)自覚している感覚鈍麻の症状は、こういうものだ。
・触覚(体感温度)
→暑いことに気づかない
・触覚(指や手)
→(感覚が鈍いので)刺激がほしくて、指や手を動かす
指や手の感覚鈍麻については、上の記事にまとめている。
(この記事では、感覚鈍麻をさらに細かく分類して「感覚探求」と説明している)
ここでは、暑いことに気がつかない、と言う私の性質についてお話したい。
暑いことに気がつかない
症状
私の場合、「暑い気温に身体が反応できない」というわけではない。
汗はかくし、身体はきちんと、暑いときに起きる反応をしている。
私が困っているのは、
自分が暑いと感じていることに気がつきにくい
ということだ。
気温が上がる
↓
汗が出る
普通はこのあたりで、暑いな、ということに気づくと思う。
なので、涼しい場所に行ったり、水を飲んだりすると思う。
私の場合は、何も思わない。
感覚的に、暑いなと無意識に思っている気はしている。
ただ、暑いな、という情報が、脳の理解するところまで届いていない感じがする。
(無意識に)暑いな。→(おわり)
↑この感じが、一番近いと思う。
不思議なことに、
・水を飲む
・上着を脱ぐ
このあたりの行動は、そこそこできている。
ただ、暑いから水を飲もう、と思ってやっているのではなく、暑いから無意識にやっているだけだ。
感覚的には、カフェで作業しながら無意識にコーヒーを飲んでるのと同じ感じ
身体が無意識に対策してくれてる。
けど暑い時期は、それだと全然対策が足りない。
なので夏の時期は、しょっちゅう熱中症になりかける。
気づいたきっかけ
特に数年前から、夏になると、ものすごく頻繁に体調を崩していた。
- 気持ち悪い
- フラフラする
- 頭痛がひどい
その日は朝起きた瞬間から、こういう状態だった。
でも原因がよくわからないまま、外出して用事を済ませて、さらに体調を悪くして家に帰った。
夜、母と電話をして、一日中体調が悪い、という話をした。
二人で原因についてあれこれ考えた。
結局よくわからず、電話を切ろうとした直前に、思い出した。
私「そういえば、何かすごく暑かったな。」
母「…あんたそれ、熱中症じゃん!!」
言われてから振り返れば、たしかにめちゃくちゃ症状はあった。
- とにかくめちゃくちゃ暑かった
- 嫌な感じの汗のかき方をしてた
- 特に外を歩いてるときが倒れそうに酷かった
- やたら水を飲んでた
ただ、自分の症状として、完全に意識から抜け落ちてた。
暑い→(おわり)。で、完全に脳と意識がスルーしていた。
(気持ち悪い、頭痛がひどい、とかの症状にばかり意識が向いていた)
つまりこのときの状態は、
昨日の夜寝てるときから暑かった
↓
朝起きた時点で熱中症気味だった
↓
何も対策しなかったので、どんどん熱中症が進行していた
ということだった。
なるほど、と思って慌ててクーラーをガンガンにしたら、めちゃくちゃ楽になった
クーラーはつけてたけど、嫌いなので弱めにしてた
気づいたあと
この時に、
暑い、ということを私の脳はスルーしがち
ということを理解した。
暑いから何かしよう、という発想が頭の中に出てこない。
暑い→暑いね!(;^ω^)
という思考になぜかなる。
意識と思考がのんびりさんだ。
私の思考は全体的に、こんな感じがする…。何か起きても、そこで何も思わない(*_*)
ただ、これだけだったら、
なるほどー暑いのに気づけないのかあ。
で終わってたと思う。
何しろ思考がのんびりさんなので、特に何とも思わず、また忘れていたと思う。
実際、「これ去年も同じことあったじゃん!!」と母親に言われた。全く思い出せなかった。ごめん。
ただ、母の方が、
こいつ本当に気がつかないぞ、ヤバい
と思ってくれた。
あんたそのうち寝てるあいだに死ぬよ!
感覚機能が鈍って熱中症になりやすい高齢者と一緒だよ!
と言われて、ようやく、自分がどういう状況なのか理解した。
なるほど、確かに死ぬな…
と思った。
私は夜寝る時にクーラーをつけるのがめちゃくちゃ嫌いだった。なので、ジャングルのような気温の中で寝てた。
対策
次の日に、
自動で室内の気温を計って、一定温度以上になったらクーラーがつく
という装置を買った。
私は思考がのんびりな上に頑固なので、よっぽどきちんと(脳で)理解しないと、行動しない。
でも必要性を認識したときの行動力は高いのだ
文明の発展というのは素晴らしい。
自分ではどうしようもできない部分でも、文明の力でカバーできる(こともある)。
詳しくは別の記事でレビューするが、これは買ってよかった。
何が良かったかと言うと、
体温計を置くことで、部屋の温度がわかるようになった
というのがめちゃくちゃ良かった。
クーラーとの連携機能じゃないんかいw
私はそれまで、「暑い=暑い」「寒い=寒い」で、細かい温度の違いは結構スルーしていた。
まあまあ寒い・けっこう寒い・めっちゃ寒い
みたいな違いは、そんなになかった。
寒い!!!\(◎o◎)/
と思ってた。
なので、今これくらい寒いんだよ、と気温を目で見てわかるようになったのが、めちゃくちゃ良かった。
もう本当に、毎日みてる。
気温を見て、ヒーターをつけたり消したり、クーラーをつけたり消したりしてる。
おわりに
私はこの症状を感覚鈍麻だと思って、この記事を書いた。
でも実は、
いや、感覚鈍麻ってこういうのじゃないよ。暑さを感じないってもっと違う感じだよ
ということだったら申し訳ない。
これが何なのか、誰か教えてほしい。